2019年08月10日

エミフルMASAKI 天体観望会


8月10日、松山市郊外のショッピングモールでの観望会に参加してきました。
えひめ星空キャラバン隊・NPO法人東亜天文学会愛媛支部・四国天文協会
愛媛県支部主催の、年に数回開催されているイベントで、私は初参加でした。

持ち込み機材は、当初の予定どおりNAOJ 50mm望遠鏡と 星の手帖社40mm望遠鏡です。
あいにくのお天気で、雲間から時々顔を出す月や惑星を、瞬発力勝負でお客さんに
観て頂く事が求められそうです。あれこれ考えた末、積みっぱなしだった
ポタ赤(スカイメモS)を取り出し、2台まとめて載せてしまいました。
デジタル傾斜計と電子コンパスでザッとした極軸調整でしたが、15〜16倍の
観望なら10分〜20分は全く問題なさそうな感触です。

大口径の望遠鏡が立ち並ぶ中、ミニチュア模型のような我が機材は逆に目立った
ようで、次々と立ち寄っていただくお客様に月や木星を観望していただけました。
(NAOJ 50mmが16倍 星の手帖社40mmが15倍と、一応、倍率を揃えてみました。)

このNAOJ望遠鏡ですが、昨年のクラウドファンディングに出資し、7月下旬に
リターンとして手元に届いた品物です。鏡筒部の光学性能の高さに驚いた一方で、
個人的に懸念が大きかったのが接眼レンズのアイレリーフの短さでした。
付属しているのがH25mmとPL6mmですが、PL6mmは特に厳しいなぁという第一印象。
何度か自宅ベランダから薄雲越しに月や惑星を観望していましたが、初の
実戦投入はこの観望会当日でした。

当初の心配をよそに、月の観望に関しては概ね問題なさそうで「覗けない〜!」
という方は数十人中ゼロ。その後、対象を木星にした際には、どうしても見えない
という方が数十人中 3人(内訳は未就学のお子さん2人と、ご年配の女性1人)。
薄雲を通してレグルスより暗い(?)木星だった、という背景もありますが・・・。
66倍で木星を見て頂いた方々は10名未満でしたので、統計的な意味はさらに薄く
なりますが、覗けなかった方はお1人(ご年配の女性)でした。その一方で、
星の手帖社の40mm望遠鏡は、今回も「何も見えない〜」と仰る方は皆無。
ロングアイレリーフ設計のロングセラー機、さすがです!!

その一方で、色収差やコントラストに関しては、材料費で数倍の差があるだろう
NAOJ望遠鏡の貫録勝ちのようです。
(あくまで私見です。お客さんからは、明確なご意見はありませんでした。)
他のスタッフさんもNAOJ望遠鏡には興味津々のご様子でしたが、あいにくの天候
(時々月を観望、たまに木星、まれに土星)のため、対象が顔を出したらもう
テンヤワンヤ状態。通の皆様にNAOJ望遠鏡で天体を覗いていただくチャンスは、
今回はついに訪れませんでした・・・。

今回驚いたことのひとつが、買い物帰りのお客さんが足を止めていただく以外に、
わざわざこのイベントのためにお出かけ頂いた方も多いという事でした。
竹尾昌先生はじめ地元のメンバーの方々の、長年の取り組みの成果ですね。
私も、引き続き地道に取り組んでいきたいと思います。

by H頭