2017年08月16日

夏のふぁみらぼサイエンススクール天体観察


主な内容:
杵築市 癒しのスポーツ合宿施設『上村の郷』で小学生36名参加で無事開催
されました! Y本夫婦が担当いたしました。

昨年も2回開催された小学生低学年(1〜3年生)向けの天体観測会です。
今年は杵築市の山奥の施設で開催されました。昨年から通算3回開催で、
3回とも「晴れ!」と晴天率100%は素晴らしいですね!天候ばかりはどうにも
ならないので主催者さんのおかげだと思います!(笑)もっとも、結果的には
晴れましたが、自宅を出発する時は何時雨が降り出してもおかしくない空模様。
GPVの予報も晴れ間が出るのは22時くらいからですし、途中別府市を通過の頃
には小雨も降っていたのでかなり心配でした。ただ、途中で大分天文協会気象
部長のT田さんから電話が入り「今夜は晴れ間が出るよ!」とありがたいお告げ
・・・じゃ無く予想!結果的にぴったり的中しました(流石!!!!)

★18:30現着、
早々、準備に取り掛かりましたが空はほぼ曇り空、雲の動きは早いので回復の
可能性もあるものの「今雨粒が落ちましたよ!」と言う声も聞こえてきたり
(不安)しましたので、万一急に降り出しても濡れず尚且つ土星が見れる建物
の軒下にDOB(ドブソニアン望遠鏡)をセッティングしました。それから、
屋内の食堂にプロジェクターなどをセットし再度屋外に出ますと、雲間に夕空
の茜空が見えてきました!(嬉)

★19:00
早めに出てきた子供たちと一番星(木星)探し誰が早く見つけられるかな?
とワイワイガヤガヤ子供たちは低学年(1〜3年生)ですからとにかく元気
満杯!私の周り来て一番星探しをしたら次の瞬間グランドの彼方まで走り
去ってしまいます、あの元気が羨ましい!ただ、広いグランドに散らばった
子供たちを集めるのには大声が必要です(笑)そうこうしているうちに晴れ
間は広がってきて嬉しい傾向!一番星の木星も見つかり、土星も見えてきま
した。

★19:20
少し早いですが自己紹介を簡単にして、まずは土星の観測からスタートしま
した。薄明中ですが、土星は良く見えてます、シーイングもまずます。
班ごとに分かれて順番に見てもらいましたが、順番待ちの他の班の子供たち
は、またまたグランド中を走り回ってます!!!!はじめて土星を見た子も
海星館など他で見たことのある子も大きな子も小さな子もいますが、土星を
見た反応は本当に面白く楽しいです!
「わー!きれい!」
「小っちゃい!」
「なにこれ??!」
「見えな〜い・・・あっ!見えた!!!」
「うおーーーー!」
中には
「土星の輪は砂粒で出来てるんだよね?」
「土星の横に見える星は衛星ですか?」
えっ?小学1〜3年生だよね?詳しい!!!
侮れません!・笑

★19:32
この日、南西方向にissの通過が見れますので水ロケットを作って打ち上げる
子供たちですから是非一緒に見たいと思ってました。この方角はまだ少し雲が
多いので心配していましたがおおよその方向を知らせて皆で見張っていますと
「あっ!星が動いてる!」「見えた、動いてる!」
と声が上がります。「おっ!見えたか!どれどれ皆さん・・これが・・・」
と子供たちが指差した星をレーザーポインターで指しましたが「あれ?高度が
高すぎるような???動きも???」と指しながら思ってたら、「こっちにも
星が動いてる早い早い!」と別の声が!そちらに目を移すと、間違いなくISS
でした。先ほどのは恒星で、近くの雲が動いていたので星が動いてるように
見えたのです、よくある錯覚と言う事をお話ししました。(笑)地上約400キロ
上空を、地球上空を90分で1周する速度で飛行していることを話すと
「すげー、速えー!」と大分弁の反応が!・笑

★19:40
星空散歩・星座観察の時間です。実は、はじまる前に小さな女の子に
「あのね・・・ホクトシチセイをみたいの!」と話しかけられていました。
見たとこ小1くらいなのによく知ってるな?と感心しましたので是非案内出来
たらいいなと思ってましたが、この頃に成るとほぼ快星に近いくらい晴れ上
がり満天の星が見えていましたので安心して案内できます。子供たちは相変わ
らず元気いっぱいですから、さっきの女の子がどこに居るかはわかりませんが
北斗七星の説明と北極星の見つけ方を何度か大声で説明しました。
そのほかにも、春の大曲線に絡む星座と星の話、さそり座と毒針、いて座と
銀河中心方向にブラックホール、夏の大三角を構成するはくちょう座の
見つけ方は空が暗いので楽々はくちょうの翼の先まで見えて説明しやすいです!
こと座・わし座・七夕の伝説については、すでに知っている子が多くとても
3年生以下とは思えません。年齢に関係なく、その分野が好きな子は自分から
調べたり聞いたりしていますね! 幼いころからの体験は本当に大切ですね!
指導者の方々が居るとはいえ、1〜3年生の子供だけを泊りの体験会に送り出す
親御さんも偉いです!

★星座早見盤の説明
子供たちは日中に工作で星座早見盤を作っていました。すげ笠のように円錐形
の面白い星座早見盤です、「星座早見笠印刷ソフトとんがり星(ぼーし)」と
いうフリーソフトを利用した星座早見で、特徴は完全平面でなく、円錐形の
立体ですから周辺部の星座のゆがみ拡張が少なく実際の星座との対比に違和感
がない事です。その代わり、観測地・日時を指定したその時限定の早見盤です
ので1年中使えるわけではありません。その代わり、使い方が簡単で星座早見
盤の基本・星座の見つけ方のコツ等が分かり易いようです。日中にレクチャー
はしているそうですので、実際の星空で使ってみようと説明しました。
「まず、北と書いているところを親指で持ってください」
「きたという漢字がわかりません!」
「あちゃーーー!そこからですか?! 1年生だもんね・笑」
手分けして北を教えて、次に反対の南をもって、北極星の反対方向にむけて
そうすると親指のとこに書いてあるさそり座が実際の空で見つけられるかな?
と南を見て説明していると後ろの方で、
「明るい流星が見えた!」
「わー凄い!」
「なに?あれ!」
等々の子供たちの大声が聞こえました。ラッキー!ぺルセ群の残党流星が
見えたようです、しかもかなり明るい!!
(説明と正反対に方向を見ているとは!!!!・・・笑)
その後すぐにも、
「また見えた!」
「えー!見てない!!!」
「あっ見えた、光ってる!」
「あれは飛行機っち言っちょたやん!」
等々騒いでます。星座早見盤の説明はそこそこに流星・ペルセウス座流星群の
お話に飛んでしまいました!・笑
この流星は、同時刻同方向に飛ぶ流星を三重町在住の協会員のS保夫妻が観測
していました。−1〜−4等級の明るい流星(火球)だったようです。この二つ
の流星以外にももう一つ見たという声が上がっていました。ぺルセ群の残党が
まだまだ飛んでいたようです。天の川も見えていましたし、南方向に別府市の
光害が見えましたので光害と環境の問題、星空を守ることが環境面でも大事で
あることも説明いたしました。

★20:20
屋内の食堂に移り、パワーポイントで土星の解説と、流星のビデオ紹介、観測
資料の説明を行い、今夜の天体観測会は無事終了いたしました。心配した天候
も急速に回復し、木星・土星・ISS・流星・星座観察・天の川・光害について
などなど、とても低学年向けとは言えない内容の有る観測会に成りました。
学年だけでは判断できない、子供たちの熱心さをとても楽しく嬉しくたくまし
く勉強させてもらいました!

★20:40
終了
片付け中にとても嬉しい事が有りました。疲れも何も吹っ飛びます!
今夜来た甲斐・価値が本当にありました!1年生くらいの女の子が二人来て
「あのね、先生、わたし・・・今日ほしを見れて、星が本当に好きになったの!」
「私も幼稚園の劇で星の役をやってたけど、もっともっと星が好きになったよ!」
この言葉に勝るお礼はありません(涙)
こちらこそ、ありがとう!!!!
こんな素敵な科学体験のチャンスを作って活動している
「わくわく実験室ふぁみらぼ」の皆さん、ご苦労様です!


(by 事務局)