2013年7月24日

コンパルKIDS探検隊天文教室


7/24当日朝の天気予報は夕方前から「曇り」
・・・なんですと!、晴れてくれないと困るではないですか!
と思いましたが、昨今天気予報はあまり当たらないので晴れの
予報でない方が返って晴れるのではないかと楽観しながら
朝から講座の準備に終われました。

今回の講座は、工作もありますから普通より準備に時間が
かかります。 特に3D星図の工作には、竹串をニッパで
切ったりしますが、時間の都合や、参加者が小学校低学年が
多いことから、竹串加工は事前にこちらで加工して持ってく
事にしていましたので、数日前から内職的に330本ばかり
せっせっと作りました。

それらや、講座の資料、解説の事前練習などをして
夕方17:30にコンパルに到着しました。
それから開始の18:30まで、会場にて設営事前準備を
バタバタ進めていきました。

そうこうしている内に、参加者の親子さんが到着し
10分ほど送れて開会となりました。
参加者を見回していくと、小学生は高学年より
3年生以下の子供さんが多いようです。
更に弟や妹さんも付いて来ていて、座席が足らないくらいです。
考えていたより年齢が低いようですから、話し方を
少し低学年向けにシフトすることにしました。

@ さそり座について
まずは、さそり座についての事前勉強。
PP(パワーポイント)を使い、今夜見える星座や
さそり座の形、α星のアンタレスの解説、
恒星明るさやの距離、宇宙の始まりから、恒星の誕生
恒星の末期、星の一生などについてお話しました。
さらに、今回の工作の目的と学んでほしいこと
なども解説し、最後に、具体的な工作の注意や
手順の説明をいたしました。

A 3D星図さそり座を作ろう
これからは実際の工作にかかります。
各自にA4サイズの発泡スチロール板と今回の
工作用のさそり座台紙を配布し、接着剤で
貼り付けて貰います。 発泡スチロールボンドを
付け過ぎないように注意しましたが案の定、大量に
付けてはみ出してる子も大勢いました。
この事を予想して机に新聞紙を貼り付けていましたから
後始末は楽でした。
 次に、竹串の先端で、星を立てる位置に穴あけを
行いました。このときに出来るだけ垂直に穴を
あけるのが、如何に星を真っ直ぐ立てれるかのポイントです。
 その後、さそり座の11個の星(竹串に星代わりの
ビーズを刺している)を順番に配布して、台紙の
所定の位置に突き刺して行きます。
 それぞれの星の距離に応じた地球からの距離の
位置に差しますが、その時に、その距離(年数)に
応じた歴史的事項・・たとえば、地球から604光年ですから
今から604年前=西暦1409年にその星から発した光が今年
地球に届いています。その年のころは、歴史上室町幕府の
ころで、金閣寺が創建されて10年くらいの頃です。
・・・と、言うような歴史の話もしました。関心を持って
欲しい事も無論ですが、天文と言う理科のことも歴史を
知ってると更に深い関心興味が湧くことを知ってほしい
と言う側面もあります。
 そんなこんなしているうちにさそり座の11個の星を
全てたて終え、工作は完成です。
今回の工作は、工作事態は簡単なものです。
作ることが第一の目的ではなく、
星座を作る星久はそれぞればらばらの距離にあり
たまたま地球から見たらたまたま「さそり」の形に
見えるだけですし、地球以外のちがった方向から
ぜんぜん違う形に見えるという事を体感して貰うことが
メインの目的です。
立体的に出来たさそり座の模型を、地球のほうから見たら
「わっ!本当にさそりの形に見える!」と叫んでる子もいますし、
「良くわかんない!」と苦労している子もいます。
「また、20センチ離れると約2000光年離れてみてる
ことになるんですね」と、完璧な感想を語る子もいます。
みんなそれぞれにワイワイ楽しんでくれたようです。

B 屋上でさそり座を見つけよう
工作終了後、みんなで屋上に上りました。
ずーっと室内にいましたので天候はわかりませんので
ドキドキしながら子供たちと屋上に出ました。
まだ暗くなりきっていないので星は少ないですが
かすかにベガが見えます。西を振り返ると明るく
輝く金星が見えます・・・「晴れてるよ!」
思わずみんなで喜びました。
人数が多いので、二つのグループに分かれました。
一方は天体観測ドームに入り30cm望遠鏡で
金星と土星を観望してもらいました。
外で解説している所まで「(土星の)輪が見えた!」
「すげー!」・・・などの歓声が聞こえてきました。
もう一方のグループは、屋上で星座解説。
望遠鏡で観測した金星や土星の位置をみんなで探し
北極星を北斗七星から探し、北斗七星からうしかい座の
アルクツールスを経ておとめ座のスピカまで伸びる
「春の大曲線」をみんなで探しました。
次に本日の本命の「さそり座」探しですが
南の方角はうす雲が出ているのか、さそりの
アンタレスと頭の部分の三ツ星くらいしか見えませんでした。
さそり全体は夏休みの宿題としてみんなに探すように
お願いしました。
 最後は東の空に昇ってきた夏の大三角をみんなで探し
こと座・はくちょう座・わし座・ベガ(織姫星)・
アルタイル(彦星)などの解説をしました。
夏休みにはペルセウス座流星群で流星が良く見えるから
頑張って挑戦してみませんかと言うお願いもしました。

(by 事務局)